知らないと騙されるインチキ節税
その手口にひっかからないために。

Ⅰ.インチキ節税の罠・落とし穴

世の中で生きて行くのには、税金の問題は避けて通れません。
法人税は軽減の方向に動いていますが、消費税、相続税、所得税はどんどん重くなっています。できれば節税がしたい、ムダな税金は払いたくないというのは、将来に備えて、きちんと貯金をしておきたいと言う気持ちと全く同じで、人が生きていく上での、全く自然な前向きの感情です。節税をすべて禁止することは、逆に経済活動を萎縮させ税収を減少させることにもなりかねません。

chushoしたがって、世の中には合法的な節税はいくらでも認められています。たとえば、独立行政法人中小企業基盤整備機構が運営している「倒産防止共済」というものがあります。
これは、解約すれば掛金が100%還ってくるので、「貯金」と同じものですが、掛金は全額経費(損金)となり、節税になります。

これは最高でも年額240万円の節税ですが、他にも生産性向上設備投資をすれば、1億円でも2億円でも全額損金(経費)になる、生産性向上設備投資促進税制というものもあります。
生産性向上設備投資促進税制については、経済産業省のWEBサイトをご参照ください。

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他にも、相続税用、所得税用、法人税用、事業税用、消費税用と、用途に応じた合法的な節税のネタは多数あります。これらを、キチンと理解しておくことは非常に重要です。

ところが、世の中には、とんでもない「節税商品」「節税対策」なるものが、これまた多数出回っています。
これらのほとんどのものは、節税になるケースは、条件が限られているにもかかわらず、万能の節税商品として勧められていたり、大きなリスクがあるにもかかわらず節税に目をくらまされてしまい、結果としては、かなりの人が騙されるものです。こうしたインチキなものに騙されないために、その見分け方、取り扱い方を理解しておくことも非常に重要です。

Ⅱ.インチキ節税のタイプには次のようなものがあります

①   初め節税、あとで増税型・・・・生命保険を使うもの等
②   初め節税、あとで損失型・・・・不動産投資を使うもの等
③   期間限定 効果不確定型・・・・相続税対策商品を使うもの等
④   会社節税、個人増税型・・・・会社設立を使うもの等
⑤   ハナからだまし節税型・・・・投資用マンションを使うもの等
⑥   はっきり脱税型・・・・・・・領収書偽造・売上除外等

但しその多くは、商品に問題があるのではなく、その使い方、勧め方に問題があるものです。

①  初め節税、あと増税型節税のワナ・落とし穴
(その1)生命保険決算対策のペテン

法人の決算が近づくと、保険会社が勧めに来るものに、『生命保険による節税』があります。たとえば次のようなものです。ある保険会社の実際のホームページにあったものです。

法人税

どこがペテンかおわかりでしょうか?
右はじにある「残るお金900万円」というのは、本当でしょうか?
オレンジ色の⇒印にある「返戻率90%」ということは、保険の解約返戻を前提としています。ところが、保険を解約したときには、税金が360万円(900万円×税率40%の場合)かかってきます。そうすると、残るお金は900万円ではなく、540万円としなければペテンです。
自動車の購入500万円についてもおかしな話です。自動車を購入すると、何らかの金額に相当する値打ちのものはあるはずですから、それを無視して「残るお金300万円」と比較するのもペテンです。
このようなわかりきったことを、客の気を引くために、あえて平気で書くことがありますので注意しましょう。

(実質返戻金)

また、保険会社は、よく「実質返戻率」という言葉を使います。ここにも同じようなペテンがあります。
たとえば、『解約返戻金の高い生命保険』が節税商品として好まれます。この『解約返戻金の高い生命保険』の特徴は以下のとおりです。

  1. 支払保険料の50%または全額が損金(経費)になる。
  2. 解約時の保険料返戻率は 90%程度。100 払えば 90 戻る。
  3. 支払時の節税効果(支払保険料の50%×税率35%=17.5)を加味すると、「実質返戻率」は 107.5%!

この「実質返戻率」が100%以上ということで、安心してしまいます。ここがクセモノなのです。
やはり解約時には、税金が17.5かかることを保険会社は隠しています。それを差し引けば、実質返戻率は90%でしかありません(支払時の節税効果17.5+解約返戻金90-解約時の税金17.5=90)。
あなたが、そのことに気づいて、指摘したとしましょう。
保険会社は、次にこう言います。
「その時は、役員退職金を50支払って、節税すればいいのです。」
あなたは、役員退職金をもらえることで、何となく、納得してしまいます。ここがペテンなのです。
退職金50を支払って節税し、税金の支払い17.5を差し止めたとしましょう。そのときには確かに税金の支払いは避けられます。
ところが、もし解約時に、保険解約益(50)以外に、経常利益が50あったとしたらどうでしょう。
役員退職金の節税効果(損金50)を保険解約益50に対して使ってしまっていますから、経常利益50に対し17.5の税金がかかってしまいます。保険解約益50がなければ、経常利益に対する17.5の税金はかかりませんでした。
結局、解約時の税金の支払い17.5は、先送りにされただけであり、差し止めることは出来ていないのです。
役員退職金支払いにより、将来にわたり受けることの出来た節税効果を先食いしてしまっていることにすぎません。
これがインチキ節税の手口です。おわかりになりましたか?

このペテンに引っかからないための条件

この節税手法が有効に働くケースは、次の条件に当てはまるときです。

  1.  今後しばらくは利益が出るが、その先は利益が出る見込みが低いこと、または、将来退職金や損害賠償金の支払い等により、大きな費用または損失の発生が見込まれていること。
    (ただし、節税効果を加味しなくても解約返戻率が100%近いものについては、下記(その2)を参照)
  2.  解約返戻率のピーク時(5年から10年)まで保険料を支払い続けるための資金が潤沢であること。
  3.  被保険者が解約時までに退職する可能性がないこと。
(その2)「倒産防止共済」の勘違い
  1. 上述のとおり、独立行政法人中小企業基盤整備機構が運営している「倒産防止共済(経営セーフティ共済)」は、掛金は全額(最高年額240万円、累計800万円まで)が経費(損金)となり、節税になります。経営セーフティ
    しかし、解約返戻金を受け取ったときには、収益(益金)となり、税金がかかります。このことを勘違いされているかたが多いのです。
    この場合の対処法を意識しておかないとメリットは半減します。
  2. 生命保険節税と大きく違うことは、解約時に100%返戻されることと、40ヶ月経つといつか違約しても100%返戻されることです。
    この特性を知っておき、いつ解約するのが有利なのかという計画を立て、準備しておくことが必要です。イ.役員退職金の支払いで対処する場合
    役員退職金の支給限度額の調整(役員報酬の金額と勤続年数の組み合わせ)と、総所得金額よって税率が異なりますから、支給のタイミングの調整が必要です。通常、1月の支給が有利です。ロ.法人の利益調整で対処する場合
    法人の赤字発生のタイミングで解約するのが有利ですが、月次決算をきちんとして、正確な決算予測ができるようにしておく必要があります。

Q:生命保険による節税を勧められています。リスクがないかを確認したいのですが、どうすればいいですか?

A:生命保険による法人税の節税は、

(イ)会社の収益の見通し、
(ロ)保険金の解約返戻率とその推移(保険会社により異なります)
(ハ)被保険者の年齢と雇用の継続性
(ニ)税制改正の動向

を考慮して最適なものを選択する必要があります。

 

保険や倒産防止共済による節税相談に関しては、弊社税理士青山知恵がメール、電話・スカイプにて「セカンドオピニオン」を承ります。全国対応で初回相談無料です。いつでもご相談下さい。税理士には節税措置義務があります。お問合せはこちら。

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②   初め節税、あと損失型節税のワナ・・・・不動産投資のリスク
(その1)相続税対策用アパート・マンション建設

不動産会社が、「相続税の節税」商品として、賃貸アパートを勧めに来ることがあります。土地に賃貸アパートを建てると、

(イ)建物の相続税評価が、建築価額の半分以下になる
(ロ)土地の相続税評価が、貸家建付地評価となり、15%~20%引き下げられる。

ために、相続税の節税になるというものです。

バブル期には、相続対策用アパートや、相続対策用マンションが林立した時期がありました。
そのアパートが、10年くらい経ったときから入居率が極端に悪化し、当初の話と違って、空室だらけで、借金の返済もママならず、相続税は安くなったが、結局相続した不動産を手放さざるを得なくなった事例はいくらでもあります。
バブルの終わった現在でも、似たようなものは数多くあります。

高い家賃収入が見込めるからと、店舗中心のアパートを、勧められるままに建築し、困っている例もあります。建築当初は住宅も店舗も満室で、順調だったのですが、2年目を過ぎたときに、近所に大手スーパーが出て来たため、主力テナントであった、小型スーパーが撤退してしまったのです。

住宅の場合は空室になっても、次の入居者が決まるのにそれほど時間はかかりません。しかし、店舗の場合には、競争条件が悪くなると、次のテナントが決まるまでに大変な時間がかかるリスクがあります。

これらの問題点は、まず節税ありきで不動産投資をしていることです。

不動産投資は、一つの事業経営です。アパート経営の場合で見るならば、入居者の確保のために、しておかなければならないことは、

(イ)自分の土地の特性の分析(駅からの距離、道路付け、環境等)をする。
(ロ)競合分析(駅から自分の土地までの間に、競合アパートが何戸有り、その空室率はどうか、空き地がどれくらいあるかなど)をする。
(ハ)環境分析(人口動態、都市計画、道路計画等)をする。

そこから、

(ニ)入居者のターゲットを絞り(子育て世代か、単身者か、学生か等)、入居者のニーズを把握し、マーケティング活動をする。
(ホ)既入居者のニーズを先取りし、宅配物の管理、クリーニングの取り次ぎ、清掃の徹底などを行う

というような経営活動が先にあります。その次に節税も一つの要素として考える必要があるのですが、まず節税ありきでスタートしていることです。

特に、現代のような人口減少期には、キチンとした経営が必要です。そういうことが出来ない人は、信頼できる会社とサブリース契約をしておくなどの手当が必要です。

(その2)相続税対策用土地購入

銀行から、土地を買えば、相続税が大幅に圧縮されるとして、借入金で土地を買い、相続税は安くなったが、その後、土地を売却して借入金を返済しようとしたら、バブル崩壊で土地が大幅に値下がりし、借入金が返済できず、自己破産に追い込まれた事例も多数あります。

バブルの時には、こうした相続税対策用の土地購入により、実体を伴わない土地需要が起き、土地の値上がりが加速され、それによって、土地の取引時価と、相続税上の評価額(路線価)との価格差がますます大きくなり、相続税対策用の土地需要がさらに膨らみ土地バブルがさらに加速されるという悪循環に陥りました。

そのため、相続税法が改正され、「土地取得後3年間は、相続税評価も路線価ではなく購入価額(取引時価)とする」、ということになりました。そして日銀の金融引き締め策とも相俟って、バブルが崩壊し、土地が値下がりし、資産家が自己破産するということが起こったわけです。

その後、上述の「土地取得後3年間は、相続税評価も路線価ではなく購入価額(取引時価)とする」規定は撤廃されましたが、法人の取得した土地については、その法人の株式の相続税評価の計算においては、まだ残っていますから、落とし穴として、注意が必要です。

Q:初め節税、あと損失ではない相続税の節税は、あるのですか?

A:たくさんあります。要は、相続税上の評価額と時価との乖離を使うものです。管理が不要で収益性が確保されており、中でも上場会社の組成している、確定利回り又は、ほぼ確定利回りのもので、相続税評価が時価の3分の1程度にまで下がるものがリスクも少なく安心です。

 

不動産投資による相続税の節税相談に関しては、弊社税理士竹本正憲がメール、電話・スカイプにて「セカンドオピニオン」を承ります。全国対応で初回相談無料です。いつでもご相談下さい。税理士には節税措置義務がありますお問合せはこちら。

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③   期間限定 効果不確定型節税のワナ・・・・相続税対策商品等
(その1)タワーマンション節税のワナ・落とし穴

相続税の節税策の多くは、上述の不動産の購入のように、相続税評価額と、時価との乖離に着目したものです。

この方法で、今最も人気があるのが、「タワーマンション節税」で、お金持ちの間で大流行です。

マンション

『相続税対策の特効薬!資産評価減8割の「タワーマンション節税」』と大々的に宣伝しているHPもあります。

タワーマンションの場合、一戸あたりの土地の持分割合が小さいこと、所在階数による実勢価額に格差が生じることにより、時価と相続税評価額の間に大きな差が出ます。取得価額と相続税評価額の乖離が80%もあるということで、大きな節税になるというものですが、ここにはワナ・落とし穴があります。

これは、相続税の節税全般に言えることですが、法人税や所得税の節税と違って、相続税の節税は、相続が発生して初めて結果がわかります。

通常、相続税対策をしてすぐにその人の相続が発生するものではありません。課税当局は、法律の手当をして、こうした節税対策という抜け道を防ぐのですが、相続税節税の場合は、課税当局は慌てる必要がないということです。ですから、多くの人が節税対策を講じるのを、じっくりと見ています。

不動産投資そのものは、国の経済にとって害を及ぼすものではなく、むしろ預金として財産を寝かせておくよりは経済を活性化させるものですから、好ましいものとも言えます。

課税当局は、機が熟したときを見計らって、法律を改正して、相続税の節税を封じるのです。

これまでも、「西武鉄道方式」とか「ダイエー方式」といった、相続税対策方式がもてはやされたことがあります。それらは、すべて課税当局によって事後的に税制改正が行われ、封じ込められ、失敗してしまいました。そのことが原因で破産した税理士もいます。同じ事が、タワーマンション節税にも起こることは間違いありません。これがまさしく国税当局によるワナ・落とし穴なのです。

(ワナ・落とし穴の回避策)

このワナ・落とし穴を回避する方法はあるのでしょうか?

あります。

(イ)税制改正で封じ込められる前に贈与する
(ロ)封じ込められる前に親族間で売買する
(ハ)封じ込められる前に相続を発生させる(「死に際相続対策」に使う)という方法です。

課税当局が法律を改正して封じ込める前に、手を打たなければなりません。

しかし、低い評価額で相続や贈与をしたすぐあとに、外部に売却した場合には、その売却価額を相続税評価とみなされて、低い評価額の適用を否認されるリスクがありますので、気をつけて下さい。そう簡単ではありません。

(タワーマンションのもう一つの落とし穴)

タワーマンション節税にはもう一つ落とし穴があります。それは、今タワーマンションバブルになっているということです。将来不動産の値下がりリスクがあります。「あとで損失型」の失敗事例にもなりかねません。そうなれば、節税にもならず、損失だけが発生する最悪のパターンにも成りかねませんのでご注意下さい。

 

不動産投資による相続税の節税相談に関しては、弊社税理士竹本正憲がメール、電話・スカイプにて「セカンドオピニオン」を承ります。全国対応で初回相談無料です。いつでもご相談下さい。税理士には節税措置義務があります。お問合せはこちら。

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④  会社節税、個人増税型節税の落とし穴
(1)「法人成り」の落とし穴

これは、私どもと同業の会計事務所が関係していることも多いので、何とも言いがたい節税のワナ・落とし穴です。

個人事業をしていて、ある程度軌道に乗ってきたとき、「個人事業を法人にすれば、節税になります。」と税理士さんに「法人成り」を勧められることがあります。私どもも、「法人成り」をお勧めすることは数多くあります。

ところが、「法人成り」したあとのフォローがキチンとされておらず、結果として、会社節税、個人増税になっていることが多いのです。それどころか、会社は赤字で節税なし、個人だけがムダな所得税を支払っているケースもあります。

法人成り節税の仕組みは次のようなものです

  1. 法人(会社)を設立し、個人が役員報酬をとると、法人は役員報酬額が経費(損金)となり、法人の税金がかからなくすることが出来る。
  2. 個人は、役員報酬から給与所得控除という特別な控除を受けることができるので、個人の事業所得と比べて、税金が大幅に安くなる。
  3. 将来退職金を取ることができるが、退職金の税金は事業所得の税金と比べて、半分以下になるので節税になる。
  4. 法人の場合、生命保険に加入すると、保険料が経費になるので節税できる。

といったものです。

(法人成り節税の問題点)

法人成りは、どのようなケースで節税になるというものではありません。

  1. 法人に利益が出ておらず、役員報酬をとっても法人は赤字になるだけで、節税にならないのに、役員報酬には所得税がかかっているケース。この場合は、今後も利益が出そうにないなら、役員報酬の引き下げをした方が有利になります。それなのに、高額の役員報酬をとり、ムダな所得税を支払っているケースがあります。
  2. 法人成りすると、社会保険加入が必要になります。法人負担分の社会保険料は、15%にもなり、赤字でも負担になります。(法人税収の総額は9兆円弱ですが、社会保険料の事業主負担の総額は28兆円と言われています。)
  3. 法人税の申告のために、会計事務所コストもかかります。節税額よりも、この金額の方が大きいと言われます。
  4. 法人成り後、毎期役員報酬の金額は法人の利益との兼ね合いで毎年キチンと見直す必要があるのです。
(2)役員報酬増額の落とし穴

これも、会計事務所が関係してきますが、法人に利益が出て、多額の法人税が課税されそうなので節税が必要になったケースです。
会計事務所の先生は「それなら、法人の利益を引き下げるために役員報酬を上げましょう」と言います。

これも節税の落とし穴です。

役員報酬の引き上げで法人税の節税はできても、役員報酬に対する所得税の上昇があります。中小企業の場合、法人税率には軽減措置がありますから、節税される法人税よりも、増加する個人の所得税の方が大きくなることもママあります。気を付けてください。

⑤ ハナからだまし節税型・・・・投資用マンション赤字節税等

所得税対策用賃貸マンションの話です。

ローン付きのマンションで節税になるから、将来に備えて買いませんかとマンション業者が勧めに来ます。

上記の相続税対策用マンションと同じで、初めは所得税の節税になったが、あとで、空室の増加により、損失を被ったという例もあります。マンションの値下がりにより資産損失を被った例も多々あります。

しかし所得税対策用の場合、もう一つ気を付けるべきポイントがあります。

賃貸不動産所投資による所得税節税対策のからくりは

(イ)給与収入が多く、税率が高い方が
(ロ)不動産投資で赤字を出し
(ハ)その赤字により、給与収入にかかる所得税・住民税の還付を受ける

というものです。

問題は、給与収入が低く、所得税率が低い若いサラリーマンの方が、所得税対策用賃貸マンションを勧められて購入していることが結構多いことです。

これは、はっきりと言ってハナからダマシです。

不動産投資による赤字が出ても、所得税率が低い若いサラリーマンの場合、所得税はあまり支払っていませんから、赤字により所得税はあまり還ってきません。

若いサラリーマンの方は、将来給与収入が増えて所得税率が上昇します。ところがその頃には、減価償却費や支払利息などの経費が減っていて、黒字になっています。そのとき、高い税率で所得税が課税されてしまうのです。若いときに少しだけ節税して、将来増税になるということで、これはダマシです。

もし、いつまでも黒字にならずに永遠に赤字ならば、節税以前に、その投資は失敗だと言うことです。たとえ税金が還ってきたとしても、それ以上に損をしているのです。

賃貸マンション投資は、節税以前に、投資利回りをキチンと計算をし、自分の将来の所得の予想を立てた上で、節税を考えましょう。

 

不動産投資による相続税の節税相談に関しては、弊社税理士竹本正憲がメール、電話・スカイプにて「セカンドオピニオン」を承ります。全国対応で初回相談無料です。いつでもご相談下さい。税理士には節税措置義務があります。お問合せはこちら。

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⑥ はっきり脱税型・・・・・・・領収書偽造・売上除外等

関西圏でときどき新聞で目にするのがこのタイプです。

領収書を偽造したり、売上を抜いて隠すケースです。これは節税ではなく、脱税です。

脱税は、法律違反の破廉恥罪ですから、決してすべきではありません。しかし、そうした理由と同じく、もっとも大事なことがあります。

  1. 脱税をすると、決して大きくなれません。
    飲食店のような現金商売では、税金を払いたくないと言う気持ちからつい売上を抜いて隠すケースがあります。
    しかし自分が脱税をすると、従業員もそれをどこかで見ていますから、たちまちモラルが低下し、まねをします。そうなると、節税どころではありません。ましてや現金商売で3店舗以上に店を拡大しようとすると絶対に店は管理できずに倒産してしまうことを請け負います。脱税をすると、決して店は大きくなれないのです。
  2. 脱税をすると、心が卑しくなり、いいビジネスが出来なくなります。
    ビジネスの基本は、お客様に貢献して喜んでもらうことで対価を得ることです。「売り手よし、買い手よし、世間よし」の三方よしが商売の基本です。脱税をすると、心が卑しくなり、この基本を忘れてしまいます。脱税に心血を注ぐ時間があったならば、お客様に心血を注ぐべきです。そうすれば、脱税の何倍、何十倍もの価値が返ってきます。
    脱税ではなく、合法的な節税方法はいくらでもあります。合法的に節税をし、良き思いを保ち、ビジネスを発展させましょう。

Ⅲ.税理士には節税措置義務があります

なぜ、上記のような、インチキ節税が横行するのでしょうか。それは、税制が複雑すぎて、どのような場合に本当に節税になるのかが、わかりにくいからです。特定の条件下でしか当てはまらないものを、勧めている業者も、勧められている人も、すべての場面で当てはまるように勘違いすることが多いからだと言えます。

また、節税商品には様々なリスクがあるにもかかわらず、販売業者から十分な説明がされていないことも問題です。

さらに、節税というと、悪いことのように勘違いをしている人もいます。それは、脱税と混同しているものです。

本来、合法的節税は、国民の権利であり、税法や租税特別措置法等で、様々な節税措置が講じられています。にもかかわらず、それが国民の間に浸透しないまま一部の知っている人たちだけの特権になってはいけないものです。

このように、節税は非常に重要なものであるにも拘わらず、正しい理解がなされているとは限りません。

したがって、税理士には節税措置義務があるとの判示が示されています。

『裁判例においては「法令の許容する範囲内で依頼者の利益を図る義務があるというべきである。」(東京高裁平成 7 年 6 月 19 日判決・判タ 904 号 140 頁)とか、「課税実務において認められる内容の相続税対策を考案し、これをもって自己が経営する会社等を介して税務相談をすべき注意義務があるというべきである。」(東京地裁平成 10 年 11 月 26 日判決・判タ 1067 号 244 頁)などと、節税措置義務が判示される傾向にある。

かかる義務は(準)委任契約上の根拠を有していると思われるし、税理士の使命に反するものではないと思われる。

求められるのは、かかる義務を否定するということでも、節税商品取引に関与する税理士を批判することでもない。かかる義務が裁判所によって判断される現下において、税理士が社会的使命を自覚し、コンプライアンス意識を高く保持することの重要性が改めて認識される必要があるのではないかと思われる。』(「節税商品取引における税理士の役割」酒井克彦税務大学校研究部教育官)

税理士の中には、節税商品についての十分な理解を欠いたまま、自らのリスク回避のために、節税はNOという人も少なからずいます。逆に、節税商品の販売業者さながらに、十分な理解を欠いたままに節税と称して条件の悪い生命保険を勧める人もいます。

税理士も、節税についての、十分な知識と理解が求められる時代であると言えます。

Ⅳ.ご存じですか?節税の本当の大切さ。

日銀ワーキングペーパー2010年12月14日号では、「2つの金融危機とわが国の企業破綻」として、次のように述べています。

「2007年夏以降の企業倒産では、不動産業を中心に直前の決算で黒字であった企業が少なからず倒産した一方、製造業を中心に直前の決算で大幅な赤字を記録した企業の多くが倒産に至らなかったという2つの点でパラドキシカルな特徴が観察された」としています。

「過去の決算で黒字が続いていても今後大きな赤字が続くことが見込まれれば、企業が倒産することは必ずしも不思議なことではない。しかし、従来の企業倒産は赤字決算が数年続いた企業で発生するのが通常で、黒字倒産は稀であった。

『日本経済新聞』2008年9月12日朝刊でも、「上場企業、「黒字倒産」相次ぐ不動産など今年7社」という見出し記事で、「決算で黒字を計上しながら倒産に追い込まれる上場企業が相次いでいる。2008年の上場企業の倒産は(2008 年 9 月)11日時点で13社。うち5割強にあたる7社で直近に発表した本決算の最終損益が黒字だった。」と当時の状況を報じている。

第二は、製造業を中心に直前の決算で大幅な赤字を記録したにもかかわらず、倒産には至らなかった企業が多かったことである。直前の決算が大幅な赤字でも今後黒字に転換することが見込まれれば、企業が存続することは自然なことである。しかし、直前の決算が黒字であった企業が多数倒産する一方で、直前決算が大幅な赤字であった企業が存続したことは、それ自体興味深い事実であり、その要因を考察することは意義があると考えられる。利益に関連する変数は、Altman (1968)の古典的な研究以降、倒産確率を計算するうえで最も有用な変数の1つとして用いられてきたものであり、その有用性の低下は従来の予測モデルが 2007 年夏以降の世界同時不況をほとんど予測できなかったとする指摘をサポートするものでもある。

と論じています。

そして、結論として、次のように論じています。

通常期には倒産確率を予測する上で非常に有効な営業利益は、世界的金融危機下では有意ではなくなった。その一方、平常時には有意でない内部留保が倒産確率を減少させる上で有意であった。

日銀ワーキングペーパーの結論

ここに、内部留保とは(利益-「税金」-配当)です。内部留保を確保し、倒産を防止するには、税金の削減=節税が不可欠となっているのです。

企業経営が複雑・不安定・不透明となっている現代、経営の安定化のために、節税は非常に重要な要素なのです。

Ⅴ.特に重要な日本企業の節税

上述のことに加えて日本企業は、さらに経営安定化のために節税が重要です。日本の税制固有の問題からくる節税の重要性です。

①日本の法人税が諸外国と比べて高いこと
②日本の税制では、赤字になっても過去の税金を戻してくれないこと(税金の繰り戻し還付)
③日本の税制では、過去の赤字と、当期の黒字との相殺ができる年限が短いこと(繰越欠損金の控除)
④減価償却の制度に違いがあること

といった理由から、内部留保が確保しにくい構造になっています。その面からも、経営安定化のために日本では節税が特に重要なのです

諸外国とは異なる税制の4つの罠

①日本の高い法人税は、今国際競争の観点からも問題になっています。

今、徐々に引き下げられていますが、財務省の発表によっても、次の通り、かなり税率が高いことがわかります。

国・地方合わせた法人税率の国際比較

財務省 http://www.mof.go.jp/tax_policy/summary/corporation/084.htm

②日本の税制では、赤字になっても過去の税金を戻してくれないこと

(税金の繰り戻し還付)および、過去の赤字と、当期の黒字との相殺ができる年限が短いこと(繰越欠損金の控除)で、内部留保確保に不利になっています。

欠損金の繰越・繰戻しと適用期間

欠損金の繰戻し 還付
(過去に黒字⇒当期赤字)

欠損金の繰越 控除
(過去に赤字⇒当期黒字)

日本

不可 9年間
(中小企業は1年間可) (大法人は一部使用制限)

アメリカ

2年間 20年間

イギリス

1年間 無制限

フランス

3年間 無制限

ドイツ

1年間 無制限(一部限定)

Ⅵ. 合法的節税のタイプと実例

それでは、合法的節税⇒内部留保確保は、どのようにすればよいのでしょうか。

合法的節税には2つのタイプ

合法的節税には2つのタイプのものがあります

「永久節税」と「将来利益を生む節税」の2つです。

「永久節税」とは、生産性向上設備投資による5%税額控除のように、一度節税したものが、将来にわたって取り戻されて課税されることがない節税という意味で「永久節税」と呼びます。(その会社が永久に節税されることはないという意味での「永久節税」ではありませんので念のため。)

「将来利益を生む節税」とは、生命保険金の支払いのように、一度は経費(損金)となるのですが、将来保険を解約したり、資産を売却した時に、利益が発生する節税です。利益の繰り延べです。「含み資産による節税」とも言われます。

それぞれに利点があります。

(A)「永久節税」
(イ)永久節税」の代表例。米国アップル社、税率わずか1.93%

「永久節税」の代表は、グローバル企業が使う、国内と国外の「税率の差」を利用したタックススキームです。

日本企業が重税にあえいでいるのに対し、米国アップル社やグーグル社といったグローバル企業の節税法には驚きます。

米国アップル社が2012年の会計年度に米国外で払った法人税は、海外収益のわずか1.93%なのです。

米証券取引委員会(SEC)に同社が2012年10月31日提出した海外年次会計報告書によると、同社の海外収益は前年2011年度の240億ドルより53%増えて368億ドル(当時のレートで約2兆9584億円)です。しかし、納めた法人税は7億1300万ドル(同約573億円)で約1.93%になります。これは昨年の2.5%よりさらに減っているのです。米国内の法人税率は平均35%ですから、驚くべき節税です。

Googleも同様のスキームを使って、海外で生じた収益の大半を、アイルランド、オランダを経由して無税地のバミューダ諸島に移転しています。その結果、海外収益の税負担は2〜3%前後と言われています。こうしたスキームは「ダブル・アイリッシュ・ダッチ・サンドイッチ」と呼ばれ、アマゾン、ヒューレット・パッカード、マイクロソフトといった会社も似たようなことをしています。

ただし、日本企業はグローバル企業のような国際間の所得移転はできませんし、日本政府はタックスヘイブンを厳しく規制しているため、こうしたスキームを日本企業が真似する事は出来ません。

(ロ)所得税と法人税の税率差、所得税目間の税率差を利用した節税法

日本の中小企業にできる「永久節税」の代表的なものが「法人成り」による節税です。

法人成り節税の仕組みは次のようなものです

  1.  法人(会社)を設立し、個人事業を法人の事業に移します。個人の所得控除後の課税総所得が900万円を超えると、個人の地方税を併せた税率が43%を超えます。ところが法人(会社)の税率は所得400万円以下の場合21.421%、所得400~800万円の場合で23.204%ですから、会社に対する税率の方が20%程度低くなります。このような場合は会社で税金を支払った方が、有利です。
  2.  法人(会社)の所得が800万円を超えると、法人税率は35%以上になります。その場合には、個人は法人から役員報酬をとります。法人は役員報酬額が経費(損金)となり、法人の税金はその部分についてはかかりません。
    個人は、役員報酬から給与所得控除という特別な控除を受けることができるので、個人の事業所得と比べて、税金が大幅に安くなります。
  3. また、将来、法人から役員退職金を取ることができますが、法人はこの役員退職金が経費(損金)となり、法人の税金はその部分についてはかかりません。
  4. 退職金の税率は事業所得の税率と比べて、半分以下になるので大幅に節税になります。退職所得控除という特別な控除も受けることができますのでさらに税金は安くなります。

ただし、法人成りのワナ・落とし穴で説明しましたように、法人成り後にきちんとメンテナンスをしなければ逆に増税になりますのでご注意下さい。

 

会社設立による節税相談に関しては、弊社税理士青山知恵がメール、電話・スカイプにて「セカンドオピニオン」を承ります。全国対応で初回相談無料です。いつでもご相談下さい。税理士には節税措置義務があります。お問合せはこちら。

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(ハ)税額控除の利用

これも日本の中小企業にも簡単に適用できるものです。様々な制度がありますが、例えば生産性向上設備投資をすると、投資額の5%(または4%)の税額控除を受けることができます。1億円の設備投資をすれば、500万円の税金が安くなるという制度です。ただし、法人税額の20%までという制限がありますので、法人税を0にするというようなドラスティックな節税はできません。

(二)合併や株式交換のような企業組織再編を活用する永久節税

これも日本の中小企業でも適用可能です。赤字会社を買収して合併したり、利益積立金の多い会社を買収後合併し、損失を計上するというような、企業組織再編税制を活用する節税手法です。時間と手間がかかり、税務否認を受けるリスクも高いですが、ドラスティックな効果を得ることができます。

 

企業組織再編による節税相談に関しては、弊社税理士・公認会計内田昇がメール、電話・スカイプにて「セカンドオピニオン」を承ります。全国対応で初回相談無料です。いつでもご相談下さい。税理士には節税措置義務があります。お問合せはこちら。

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以上のとおり「永久節税」は大変魅力的ですが、問題は、日本では、法人税を0にするというようなドラスティックな節税は簡単にはできないことと、時間がかかることです。

それに対して、次の「将来利益を生む節税」は、場合によっては法人税を0にするというドラスティックな節税が、時間を要せず比較的に簡単にできることが特徴です。また、将来赤字が出たときに、比較的簡単に利益を出すことができるという意味で、経営安定化のためには大きな利点があります。

(B)「将来利益を生む節税」の代表例。その利点と問題点

将来利益を生む節税の例

前述のとおり「将来利益を生む節税」とは、一度は経費(損金)となるのですが、将来、資産を売却した時等に利益が発生する節税です。利益の繰り延べです。「含み資産による節税」とも言われます。

この節税法の利点は3つあります。

  1. 比較的簡単に、場合によっては決算期末直前にでも節税できること。
  2. 比較的大きい金額の節税が可能なこと(一度に数億円という節税が可能なものもあること)。
  3. 「将来利益を生む節税」の名の通り、将来、必要な時に処分して利益を出すことも可能なものが多いので、赤字の時に利益を出して、経営を安定化させることができること、です。

もちろん問題点もありますが、商品ごとに異なりますので、後述します。

「将来利益を生む節税」の代表例を見てゆきます

①  太陽光発電・風力発電設備投資

この制度は、平成23年6月30日から平成28年3月31日までの期間)内に、太陽光・風力発電設備等の取得をして、その取得をした場合には特別償却又は税額控除が認められるものです。

平成27年3月31日までの取得の場合は100%の即時償却が認められます。平成28年3月31日までの取得の場合は30%の特別償却に限られます。(ただし、生産性向上設備投資税制の適用を受けることが出来れば、100%即時償却の適用も可能です。)

即時償却により損金(経費)を計上しておき、その後20年間にわたって少しづつ利益を計上するという、収益繰り延べ商品として大人気です。特に法人税率が低下傾向にありますので、大変有利な節税方法です。

この節税方法のもっとも大きな特徴は、

  1. 投資金額の幅が数百万円から数十億円という広い幅で選択可能であること。
  2. 事業採算性が高く、他の節税方法であるオペレーティングリースや、コンテナリース、節税型生命保険と比べて投資利回りが高いこと。
  3. 自社所有の土地がなくても投資可能であり、生産性向上設備投資のように、投資機会が限定されないこと。

問題点は、

  1. 即時償却可能期間は、平成27年3月31日までと、あとわずかになっていること
  2. あまりの人気商品となったため、優良案件は、発売即完売の状況であり、優良案件の入手が困難であること
  3. 出回り案件は、事業採算性が低い案件や、詐欺まがいの商品が多く、安全性の検証に難点があることです。特に、20年間という長期間の投資になりますから、その間のメンテナンス体制、管理報告体制は非常に重要です。業者により、大きな差があります。弊社も、自社で5基700KWの実証実験用発電設備を保有していますが、メーカーによって発電効率にもかなり大きな差があります。弊社HP( http://www.mgrp.jp/ )太陽光発電ダービーをご参照ください。

しかしながら、残り時間があとわずかとなったことで、ここにきて急に比較的優良な案件が出てき始めました。

上場会社が組成し、監視体制、メンテナンス体制、管理報告体制がしっかりしている案件を選定すれば安心です。そのような優良案件が1000万円~1億円単位で出始めています。

なおこの太陽光節税スキームは、個人でも適用可能です。

また、消費税の還付手続きも重要です。太陽光発電設備の消費税還付手続きについてはこちらをご参照ください。

 

太陽光発電投資による節税相談に関しては、弊社税理士竹本正憲がメール、電話・スカイプにて「セカンドオピニオン」を承ります。全国対応で初回相談無料です。いつでもご相談下さい。税理士には節税措置義務があります。お問合せはこちら。

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②  レバレッジドリース、オペレーティングリース

この節税方法は、日本ではおよそ30年前の1985年からある、伝統的な節税スキームです。

損益収支

このレバレッジドリースは、投資家が航空機に匿名組合出資方式で投資します。リース期間(上図の例では11年)を法定耐用年数(上図の例では10年)より長く設定し、減価償却費は法定耐用年数による定率法で計上することで投資の初期に多く費用化します。しかし、これに対応するリース料収入は長いリース期間に均等に計上することにより、1年あたりリース料を少なくします。これにより、当初はこの取引から損失が生じます。レバレッジドリースは、借入金をからめることにより、この損失を「レバー(テコ)」効果を効かせてより大きくしたものです。

これを本業の課税所得と相殺することにより、リース期間の前半に節税します。後半は逆に多く納税します。その意味で「将来利益を生む節税」なのです。

全リース期間で見ると、節税ではなく、物件に投資した法人にとっては単なる繰延に過ぎません。しかし、日本では上述の節税の重要性でご案内した通り、一度納税した税金は赤字になっても還ってこないという税制上のワナ・落とし穴があるため、繰延節税のニーズは非常に高く、一社で何百億円という投資をされている会社もあり、レバレッジドリースやオペレーティングリースに投資されている会社は、相当数あります。

なお、個人でレバレッジドリースやオペレーティングリースに投資すると、所有期間5年超での売却益は譲渡所得となり、売却益の2分の1のみが課税され(所得税法22条2項2号)、2分の1が免税される結果となり、繰延節税だけではなく、永久節税にもなります。

レバレッジドリース、オペレーティングリースの利点と問題点

(利点)

  1. 投資金額の幅が三千万円程度から数十億円という広い幅で選択可能であること。
  2. いつでも投資可能であり、生産性向上設備投資のように、投資機会が限定されないこと。
  3. 収益利回りはほぼ確定していること

(問題点)

  1. 太陽光や生産性向上設備投資と比べて事業採算性が低く投資利回りが低いこと。
  2. 度重なる税制改正や裁判事例を経て、税務上の取り扱いが安定している節税スキームではありますが、今後も税制の改正が予想されていること。
  3. 中途換金や中途売却が比較的難しいこと。

ただし、レバレッジドリース、オペレーティングリースの中途換金実績に関しては、弊社税理士竹本正憲は日本一の実績を保有していますのでご相談下さい。

 

レバレッジドリース・オペレーティングリースによる節税相談に関しては、弊社税理士竹本正憲がメール、電話・スカイプにて「セカンドオピニオン」を承ります。全国対応で初回相談無料です。いつでもご相談下さい。税理士には節税措置義務があります。お問合せはこちら。

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③  生産性向上設備投資などの将来収益につながる設備投資
(生産性向上設備投資)

生産性向上設備投資は、前述の税額控除以外にも、即時償却ないしは特別償却が可能です。

取得時期 建物・構築物 左記以外
特別償却 H26.1.20~
H28.3.31
即時償却
取得価額×100%
即時償却
取得価額×100%
H28.4.1~
H29.3.31
取得価額×25% 取得価額×50%

または

取得時期 建物・構築物 左記以外
税額控除
(当期の法人税額等の20%が上限)
H26.1.20~
H28.3.31
取得価額×3% 取得価額×5%
H28.4.1~
H29.3.31
取得価額×2% 取得価額×4%

これは、レバレッジドリース同様、将来収益を生む設備投資としての節税が可能です。

詳しくは経済産業省のWEBサイトをご参照下さい。

この制度活用のポイントは、建物・構築物や、太陽光発電設備にも適用があることです。通常の設備投資に適用する場合は、投資機会が限定されますが、投資機会の多い建物や太陽光発電に適用すれば、節税目的での利用可能性が高まります。

基本的に設備投資は、減価償却費の計算に定率法(注)を選択しますと、節税効果が働きます。

したがって、生産性向上設備投資に限らず、様々な設備投資は節税につながります。

(中古資産)

特に中古資産は耐用年数が短く、耐用年数が2年程度のものも少なくありません。例えば中古の建設機械を1000万円で購入したとしましょう。

中古資産としての耐用年数が2年であった場合、初年度の定率法償却額は100%となります。耐用年数が3年であった場合でも66.7%の償却率となるのです。

ただし、即時償却と同じではなく、使用月数で案分しますので、決算期末に取得した場合には12分の1しか償却できませんのでご注意下さい。

(少額減価償却資産)

もう一つ、100%償却できるものがあります。それは、一単位あたり10万円未満の減価償却資産の取得です。これを少額減価償却資産と言いますが、例えば、10万円未満のパソコンのようなものです。これを100台購入すれば、1000万円が損金(経費)に計上できます。

これは、中古資産と違って、使用月数で案分しませんので、即時償却が可能です。この制度を使った節税商品もあります。

(注)定率法とは、設備投資の初期段階に減価償却費を多く計上し、後半に少なく計上する方法です。投資から得られる収益は、必ずしも初期段階が大きいとは限りませんから、もし収益が長期的に平均的に発生するとするならば、初期段階には設備投資から赤字が発生し後半に黒字が出るということになります。
その意味で、レバレッジドリースと同じく将来収益を生む設備投資となるのです。
レバレッジドリースは、借入金を組み入れることで、投資資金に対する赤字の発生比率を大きくし、当初の節税効果を高めたものです。太陽光発電や生産性向上設備投資は、初年度に100%の即時償却を政策的に認めたものです。基本的な考え方は同じです。)

④  将来の増収につながる大規模修繕

建物の大規模修繕費は、場合によっては何千万円、何億円とかかることがあります。その費用は、原則として支出時の損金(費用)に計上することができます。

しかし、このことを誤解されている方が多く見受けられます。金額が大きいと、税務署に否認されるのではないかと心配されます。

経理の知識がある方の中には、30万円を超える支出はだめとか、60万円の基準があるという誤解をされている方が結構多く見受けられます。それはあくまで、修繕費になるのか「資本的支出」になるのかが不明な場合の形式的判定基準のことで、外壁の塗り替えとか、防水工事のような、原状回復のための費用は、たとえ金額が何千万円でも何億円でも、費用に計上することが出来ます。

建物の外壁の塗り替えや、室内の壁紙の張り替えは定期的に行い、イメージをアップさせておくことが、入居率を高め、収益を安定させるには不可欠なのです。クーラーなども省エネ型に一斉に取り替え、清潔感、清涼感を保つことが、収益の向上に結びつくのであり、必要な経費の支出なのです。

⑤  節税型生命保険

生命保険も有力な節税法です。

法人(会社)が契約者となる生命保険には、契約形態により、保険料の全額が損金(経費)になる「全損型」、半額が損金になる「半損型」、経費にはならない「積立型」があります。

かっては、「全損型」にも「半損型」にも、解約すると元本以上の解約返戻金が返ってくる時代がありました。したがって、支払時には損金(経費)と成り「将来の利益を生む節税」として、非常に強力な節税商品でした。

かっては7000万円を投入し、現在解約返戻金が1億4千万円になっていて、死亡保障が3億円ついているという節税保険もありました。節税と運用利回りと死亡保険というトリプル効果のある夢のようなものです。私も現在加入しています。

ところが、金利が低下し、マイナス金利とさえ言われる今の時期には、解約すると元本以上になる生命保険はかなり少なくなりました。

それでも、保険会社によって、中には被保険者の加入年齢によっては、100%以上の返戻率があるものもあります。

そういうものは、貯金と同じでありながら、保険料掛金が損金(経費)に成るわけですから、やはり夢のような節税商品です。

しかし、保険会社によって、解約返戻率には大きな差があります。100%以上の解約返戻金のある保険は、今極めて少なくなって来ています。そこで保険代理店の中には、前述の通り、「実質返戻金」が100%以上と称して、ごまかそうとしている会社もあります。

「保険を比較検討してお客様に最適な保険をお勧めしています」と表向きは謳いながら、実際には、手数料の高い保険を中心に勧誘している大手保険代理店が今、監督官庁から問題視されています。

保険会社によって、契約内容には大きな差が生じます。よく比較検討して加入されることをお勧めします。

 

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